絵図左下の赤い線が、
元禄9年(1696)に完成した南沢疎水坑道である。
寛永15年(1638)に掘られた「水金沢水貫間切」により30m深い位置に開削された。
全長922m、坑道の断面は、
高さ2.4m,
幅1.8mと排水坑道としては大きなものであり、
極めて丹念に仕上げられている。
南沢疎水坑道の完成によって、
坑内の湛水は、
相川湾に直接排水されることになり、
その効果は甚大なののがあった。
坑道の形は将棋の駒型に掘られているが、
災害よけの信仰的意味をもつとも言われている。
天井は化粧掘りされており、
水滴が付くと朝露を結んだ蜘蛛の巣に見えることから「蜘蛛の巣間切」(クモノスケンギリ)とも呼ばれている。
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