坑道探検

採掘作業



金穿大工たちは、鑽(採掘鑿)を上田箸で挟み槌で打って採掘した。
上田箸は、素手で持てない短い鑽も挟んで使用できるので、
経済的で、手元の安全を守るのにも役立った。
玄翁(ゲンノウ)や才槌(サイヅチ)も併用され、
割れ目があれば矢を打ち込んではぎ取り、
炭火で岩の表面を乾かし割り易くして作業することもあった。
鑽の刃先が減ると作業効率が落ちるので、
すり減ったものは鑽通穿子により鍛冶小屋に運ばれ打ち直された。
大工一人当たり2日で鑽を1本程度消費した。
掘り方には、
天井を掘る冠穿り(カンムリボリ)、
前方を掘る引立穿り(ヒッタテホリ)、
地面を掘る台穿り(ダイホリ)などがある。

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