78.無名異焼

「無名異」とは、佐渡金鉱の石英岩欠裂箇所に沈殿する二酸化鉄のことで、古来は止血薬や中風の薬として用いられたという。この無名異と沢根産粘土による陶土で焼かれた陶器が「無名異焼」。製造工程で、生磨きや焼成後の砂研磨という特殊な作業がある。製品は非常に硬く、叩くと澄んだ音がし、使い込むほど光沢を増していく。
無名異焼の歴史は、明治になって三浦常山・伊藤赤水らが佐渡金山から取れる無名異を使った焼き物に成功すると、美術工芸品を主とする流れが生まれた。
やがて常山・赤水窯から、相川地区を中心に無名異焼の窯元が増え、佐渡の産業として海外まで名を知られるようになった。現在、相川地区には12の窯元と人間国宝「伊藤赤水」の窯元もあり、無名異焼の里として広く知られている。
[交通]
●陶芸苑:両津港より車で約15分。
TEL:0259-63-6116
●玉堂窯元:2100円 両津港より車で約35分。
TEL:0259-52-3222
●技能伝承展示館:1人1600円 両津港より車で約60分。
TEL:0259-74-4313
●体験宿 花の木 1人2000円 小木港より車で約15分。
TEL:0259-86-2331
●無名異の里(8:00〜17:00):両津港より車で約60分。
TEL:0259-74-3280

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