キクザキイチゲ



小木深浦の
ヨメナカセ
キンボウゲ科
イチリンゾウ属
花期 3〜5月

早春花キクザキイチゲ(菊咲一華)、
キクザキイチリンソウともいう。
花の色は
白が多いが紫花をルリイチゲという。
清楚で凛と咲き、あっという間に姿を消すスプリング・エフェメラル
(春のはかない短命の植物)で、
島の南端小木岬の深浦(小木町)ではサムサムバナ(寒々花)と呼ぶ。
粉雪のちらつく風花の日にも咲く。
またこの花をヨメナカセ(嫁泣かせ)ともいい、
嫁たちの春の山入りを告げる花である。
岬の春は早い。
粉雪のちらつく寒い日があってももう春だ。
1年間の必要な柴木づくりは嫁仕事。
ヨメナカセのよび名から嫁の怨念を思うかもしれぬ。
怨念ではない。
嫁仕事といいながら今日の山は寒かろう。
うちの嫁も寒かろう。
嫁へのいたわりが、この名をうんだ。

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