センブリ



千回振っても
苦い
リンドウ科
センブリ属
花期 9〜10月

日本特産のセンブリ。
薬草といえばセンブリ。
何回振り出しても苦い。
まさに千振である。
昔からの苦味健胃薬かと思っていたが、古い時代には医薬品でなく、ノミやシラミを殺す殺虫剤であったという。
「佐渡志」(1816)には、「むじな(狸の佐渡方言)の若草といふもの野生あり、民家に方言せむふりという」と記されている。
漢方処方になく、奉行所役人も関心がなかったようである。
庶人は“せむふり”と呼び薬として重宝していた。
日当たりの良い草原に生える。
ドンデンのシバ草原にもスカイライン沿い屋敷平にも非常によく採れたが、車道ができてすっかりなくなった。
草原が荒原化した所には特に多く生育する。
新穂ダムの堰堤の草原には乾いた所にセンブリが、水の湿みだす湿り地にはイヌセンブリが生態配置しておもしろい。
イヌセンブリは少し大形で根に苦味がない。

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