ヤマトリカブト



生薬佐渡鳥頭
(さどうず)
キンボウゲ科
トリカブト属
花期 8〜9月

トリカブトは花の形が能楽の時に使う伶人の冠に似ることに由る。
大佐渡のドンデン。
広いシバ草原とブッシュ。
9月ブッシュのまわりにはヤマトリカブトの紫花とホツツジの白い花、センニンソウの白い花が目をひく。
いずれも放牧牛に一切食べられない有毒植物。
食べられないことによって群落を広げていった。
江戸時代、幕末の医官によって「佐渡国薬種24品」が指定(1722)された。
「草鳥頭 ブス」と記されるがヤマトリカブトの塊茎で母根を鳥頭(うず)、子根を附子(ぶし、ブスともいう)といい、
漢方で鎮痛、鎮痙、強壮などに用いるが、薬草中最も毒性強く、家庭では用いてない。
「佐渡志」(1816)に「草鳥頭 −名双菊 方言ぶす山野あり採りて薬舗に売る」とある。
今も佐渡のものは成分、薬効とも日本一とされ、出荷されている。

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