アマナ



鱗茎食用
ユリノママ
ユリ科
アマナ属
花期 4〜5月

大佐渡の外海に面する海辺の村々は佐渡牛の産地の村である。
背後の段丘斜面は村の草刈場。
まだ芽ぶいていない食パン色の枯れ草の間にいち早く開くアマナ。
花の径は2aほど。
陽をうけて開く6弁の白花には紫の縦すじが走っている。
学名はアマナ(甘菜)
・エディリス(食べられる)は食べられる甘い山菜の意味。
長さ20cmほどの2枚の根生葉も汁の実になるが佐渡では食べない。
地下の白いまるい鱗茎は、甘味があって生でもおいしい。
すっと伸びた葉は麦の葉に似て、球根がママ(飯)になるのでムギママと呼ぶ。
イワユリの球根はユリノママ。
いずれも昔の子供たちのおやつであった。
大佐渡山地にみられるドンデン、平城畑、桐花、
大倉シラ場などのシバ草原は牛の自然放牧地。
5月、この草原のあちこちに消え残る雪か、
霜の降りたかと思える白い大小のまだらがみえる。
「消え残る雪かと見れば山慈姑(あまな)かな」流水。
アマナの白花の大群生である。

TOP