ホタルカズラ



伝説の姫名草
ムラサキ科
イヌムラサキ属
花期 4〜5月

ホタルカズラ(蛍葛)は、ルリ色に輝く花を蛍の光にたとえたもの。
カズラはつるのこと。
分布は少なく、県下では佐渡・栗島・越後の海抜10〜150bの低海抜地に分布し、内陸部には少ない。
佐渡では陽あたりのよい乾いた岩山に生える。
花茎は濃緑色で硬く冬も枯れない。
葉はポチポチした小凸起状の毛でざらつく。
花茎の先につく花の径は2aほど。
花の下部は筒とない上部は5つに裂けて平開する。
花の裂片の中央に盛りあがった白い縦のすじが星形となる。
ルリ色の花弁と中央の白い星模様で花はチカチカと輝いてみえる。
ルリ色の宝石の輝きにもみえる。
別名のルリソウもよい名である。
大佐渡の北の海辺の村人はヒメナソウ(姫名草)と呼ぶ。
京の都より高貴な姫が小舟で流れついた。
美しい姫に村の男たちは狂ったように姫にいいより互いに争った。
助けてくれた村人にできることは姿を消すことと、姫は大ざれ川に身を投じた。
姫のなきがらを葬った丘にみたことのないルリ色の美しい花が咲いた。
姫名草である。

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