カタクリ



大佐渡山地に
大群生
ユリ科
カタクリ属
花期 4〜5月

ピンクの蕾は上から下へ向きを変え、うつむきのまま花を開く。
そのうつむき姿が可憐。
ピンと強く反りかえる6弁花にかこまれた黒い雄しべの葯は少女のまつ毛を思わせる。
シロバナカタクリも自生する。
万葉集ではカタカゴと呼ぶ。
うつむいて咲く花を“傾いた篭(かご)”に見たてての名。
島の古老はカタカゴ、カタバナ(傾花)の名で呼ぶ。
大佐渡山地に大群生する。
山麓のコナラ林、山腹からの山頂にかけてのミズナラ・ブナ林。
これらの雑木林の下に、足のふみ場もないほど大群生し、訪れた人々は“日本一の群生”と賞賛する。
花が開くまで8年かかる。
はじめは細かく小さな1枚葉。
2年以降はまあるい1枚葉。
やがて2枚葉となるが、8年立たないと花茎が出ず花が咲かない。
地下に鱗茎を着けるが毎年ごとに垂下現象をおこし、年ごとに深い所にタマをつける。
1年間で鱗茎のできる土層の共生菌を使い果たすので、新しい下の土層で新しい共生菌のものと鱗茎をつくることの由る。
硅酸の多い土にポン酢10%溶液を施すと垂下現象がおきず、平鉢栽培もできる。
佐渡のものは葉にほとんど斑入りがない。

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