お花屋敷
(金井町千種)
本屋敷に、お花という田舎には珍しく美しい女がいた。
このお花のもとへ、順徳院がたびたびお通いになった。その時、召し上がった盃というものが、浅島家に保存されている。
この付近を、花塚といい、現在「花塚」の碑が建っている。
お花屋敷があったので、むかしは「花屋敷村」といったものを、江戸時代、佐渡奉行所の役人が「花」と「本」の草書を読みまちがえてから「本屋敷村」となった。
「尾花崎」の地名も「お花崎」によるものだという。
また「思川(おもいがわ」の地名も、このお花の気持ちによって名づけられたものといわれ、そのころ愛された桜も枯れたが、今もそのヒコバエは、年々花を咲かせている。
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