毎朝鳴く彫刻の鶏
(畑野町栗野江)
栗野江の加茂神社の本殿の廂(ひさし)掘ってある番(つがい)の鶏は、名工左(ひだり)甚五郎の作といわれている。
左甚五郎が、この鶏を彫る時、近所の鶏を借りて来て、モデルにしたが、出来上がるとその鶏は死んだ。
また、出来上がった鶏は、毎朝鳴き出したので、村人たちは驚いた。そして、ある時、これを聞いた弓矢の名人が、射とめてから鳴かなくなった。
今でも、この鶏の胸のあたりに、矢の立ったあとだというキズあとが残っている。
戻る